報告書
報告書 子が15歳以上の養子縁組家庭への生活実態調査
2017 年 4 月 1 日に施行された改正児童福祉法により、社会的養護を必要とする子どもは、養子縁組や里親・ファミリーホームなど家庭と同様の養育環境で育てることが原則となった。それに伴って養子縁組里親が法定化され、都道府県(児童相談所)の業務として、養子縁組に関する相談・支援が位置づけられるようになり、養子縁組が児童福祉において明確に位置付けられた。また、2016 年 12 月には民間の養子縁組団体を許可制とする議員立法「民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律」が成立し、養子縁組にかかわる法制度の整備が進んできた。
他方、日本では、子どもの福祉の観点からの養子縁組の重要性についての理解は十分に進
んでおらず、また、養子縁組家庭で育った子どもの生活状況について、十分に明らかになっ
ているとは言いがたい状況にある。そこで、日本財団は 2016 年に 2 つの民間養子縁組団体の協力を得て、養子縁組家庭に対するアンケート調査を行った。子どもが 10 歳以上の場合は子どもにも調査を行い(回答者年齢 10~17 歳、平均年齢 12.6 歳)、子どもの通学状況、自己肯定感、生活意識などを「養子縁組家庭に関するアンケート調査結果報告書(2016 年12 月)」にまとめて公表した。
今回は、さらに長期的に子ども(養子)とその父母(養親)の生活状況を明らかにするこ
と、また今後の支援策などの検討を行うための基礎資料とすることを目的として、特別養子
縁組または未成年普通養子縁組で迎えた子どもが満 15 歳以上の家庭を対象としたアンケー
ト調査を行った。
調査対象 : 特別養子縁組または未成年普通養子縁組で迎えた子どもが2016年8月1日時点で満15歳以上の家庭の、父母(養親)及び子(養子)
調査方式 : 郵送配布(子には父母から転送)・留置・郵送回収における自記方式
調査時点 : 2016年8月1日現在
調査期間 : 2016年12月16日~2017年1月31日
発送数 : 878世帯
有効回収数 : 養親294件、養子211件
有効回収率 : 養親33.5%、養子24.0%
実施主体 : 日本財団(調査委託先:三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
調査協力 : (公社)家庭養護促進協会(大阪事務所)、(公社)家庭養護促進協会(神戸事務所)、(公財)全国里親会および各里親会、(特非)環の会、(一社)命をつなぐゆりかご、絆の会、特別養子縁組グミの会、絆親子交流会
報告書(PDFファイル)のダウンロードはこちらから
【子が15歳以上の養子縁組家庭の生活実態調査 報告書】
【子が15歳以上の養子縁組家庭の生活実態調査 報告書 概要版】
関連記事、日本財団ホームーページ(2016年12月15日)
子どもの70%が「自分自身に満足」 養親も積極的にかかわり 日本財団が養子縁組アンケート
私たちは、社会と子どもたちの間の絆を築く。
すべての子どもたちは、
“家庭”の愛情に触れ、健やかに育ってほしい。
それが、日本財団 子どもたちに家庭を
プロジェクトの想いです。